先日急いで地下鉄に乗り、出かけようとしていた時のことです。電話をしながら、ホームに向かう階段を下りていました。すると、男子高校生が声をかけてきました。
知り合いでもなく、何の用だろうと思い、話を聞くと『これ落としましたよ』と差し出してきたのが、ボールペンの頭の部分のほんの小さなものでした。自分が階段を下りている際に何かの拍子に落としてしまったのでしょう。しかし、気づくにはあまりにも小さいもので、しかも彼は地下鉄を下りて、エスカレーターに乗ろうとしたときでそのまま気づかないふりもできたと思います。それをわざわざ逆方向の私に渡しに来てくれた彼の行動に何と感激したことでしょう。
そのときは、あまりにも突然のことで『あっ、ありがとう』としか言えませんでした。あとで考えれば、お礼しか言えない自分が情けなかったです。どうして、名前や連絡先を聞かなかったのか。残念なことに少しの時間でしたので、あまり顔も覚えていません。
何かの縁でもう一度話ができるとしたら、しっかりお礼を言うのもそうですが、そのとき彼の行動が素晴らしく思い、感激したことを伝えたいと思います。
もしかして、この<社長のひとり言>を観ている人が何かしら情報を持っていたり、まさかの軌跡で本人が見てくれたら連絡が欲しいと思います。